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フルオーダーとセミオーダーの違いとは?メリットとデメリットを比較し最適な選び方を解説

フルオーダーとセミオーダーの違いとは?メリットとデメリットを比較し最適な選び方を解説

フルオーダーとセミオーダー。
どちらも自分に合った、あるいは理想とする一着の服を作れるというイメージがあるかもしれません。
しかし、具体的にどのような違いがあるのか、正確に理解されている方は少ないのではないでしょうか。

仕立て方、生地やデザインの選択肢、そして最終的な仕上がりのフィット感に至るまで、その差は想像以上に多岐にわたります。
あなただけの特別な一着、あるいはビジネスシーンで自信を持って着用できる一着を求める旅は、まずこれらのオーダー方法の違いを深く理解することから始まります。

フルオーダーセミオーダーの違い

型紙作成の有無

フルオーダーの最大の特徴は、顧客一人ひとりの個性的な体型、あるいは理想とするシルエットの実現のために、全くのゼロから専用の型紙を作成する点にあります。
これは、まるで洋服の設計図をオーダーメイドで描き起こすようなプロセスです。
型紙は、その人の体の特徴を正確に反映し、仕上がりのベースとなる非常に重要なものです。

一方、セミオーダーでは、あらかじめアパレルメーカーなどが標準的な体型に基づいて用意した基本となる型紙が存在し、それを基にして、顧客のサイズに合わせて微調整したり、特定の体型的な特徴を補正したりしていくのが一般的です。
この基本型紙の有無、そしてゼロから作成するか既存の型紙を調整するかが、仕上がりの精度や自由度に大きく影響します。

デザイン選択の幅

デザインの自由度という観点から見ると、フルオーダーが圧倒的に優位な立場にあります。
生地の種類や色柄はもちろんのこと、ボタンの素材や形状、襟の形、ポケットのデザイン、さらには裏地の柄やステッチの色に至るまで、そのすべてを顧客の好みに合わせて自由に選択し、唯一無二の理想のデザインを具現化することが可能です。
例えば、特定のヴィンテージ感のある生地を選び、それに合わせたアンティーク調のボタンを付け、内側にはサプライズとなるような鮮やかなプリントの裏地をあしらうといった、細部にわたるこだわりをすべて実現できます。

まるで、デザイナーと一対一で相談しながら服を作り上げていくような感覚です。
対してセミオーダーの場合、用意されている数種類の基本デザインの中から好みのものを選んだり、あるいは限られた選択肢の中から生地やディテール(襟の形、袖口のデザインなど)を組み合わせていくことになります。
そのため、デザインの幅やオリジナリティという点では、フルオーダーに比べて制約が多く、選択肢の中から最も近いものを選ぶ、あるいは一部カスタマイズするといった形になります。

体型補正の精度

フルオーダーでは、採寸で得られた数値データだけでなく、顧客の骨格の特性、普段の姿勢の癖(例えば猫背や前肩、あるいは体のねじれなど)、さらには歩行時の体の動きといった、より繊細な要素までを詳細に考慮して型紙を作成します。
これにより、例えば左右の肩の高さの違い、腕の長さの微妙な差、あるいはO脚やX脚といった個々の体の悩みに合わせた、極めて精密な体型補正が可能になります。
その結果、既製品や簡易なオーダーでは決して得られない、まるで第二の皮膚のように体に吸い付くような、完璧なフィット感と、動きを妨げない快適な着心地を実現できるのです。

例えば、座っている時間が長い方のためにウエスト周りにゆとりを持たせつつ、立っている時には美しいシルエットを保つといった、着用シーンを想定した細やかな調整も可能です。
セミオーダーにおいても体型補正は行われますが、一般的にパターンオーダーと呼ばれる形式では単純なサイズ調整(着丈や袖丈の延長・短縮など)が中心となり、イージーオーダーであっても、補正できる範囲は基本的なものに限られることが多く、フルオーダーが実現するような、体の細かな凹凸や動きにまで対応した高度な精度は期待できない場合があります。

フルオーダーとセミオーダーのメリット・デメリット

フルオーダーは理想を追求できる

フルオーダーの最大の、そして最も魅力的なメリットは、顧客が思い描く究極のフィット感と、デザインにおける絶対的な自由度を享受できる点にあります。
自分の体に寸分違わず合わせた仕立ては、格別な着心地の良さをもたらすだけでなく、洗練された見た目の美しさをも両立させます。
例えば、肩のラインが綺麗に出ることで、姿勢が良く見え、自信を持って振る舞えるようになるでしょう。

さらに、多くのフルオーダーでは、仮縫いの工程が設けられています。
これにより、服が完成する前に一度試着を行い、肩の落ち具合、ウエストの絞り具合、袖の長さや太さといった細部にわたる調整を職人やパタンナーと相談しながら行うことができ、より一層、理想の一着に近づけることが可能です。
この仮縫いによる調整は、完成後の満足度を大きく左右する重要なプロセスです。

一方で、熟練の職人による手作業が多く、採寸から型紙作成、縫製、仕上げに至るまで、多くの工程を経るため、完成までに要する時間と費用が大きくなる傾向があります。
また、高度で専門的な技術が求められるため、フルオーダーに対応できる店舗や工房は限られてくるというのが、無視できないデメリットと言えるでしょう。

セミオーダーは手軽さとコストが良い

セミオーダーの持つ大きな魅力は、その手軽さと、価格に見合う満足度の高さ、すなわちコストパフォーマンスにあります。
フルオーダーに比べて、注文から仕上がりまでの期間が短く、一般的には数週間から1ヶ月程度で手元に届くため、急なニーズや、季節の変わり目に新しい服が欲しいといった場合にも対応しやすいでしょう。

また、フルオーダーと比較すると、比較的手頃な価格帯で、自分だけの特別な服をオーダーメイドで作る体験を楽しめる点も大きなメリットです。
例えば、有名ブランドの既成服と同等か、それ以下の価格で、より自分の体型に合った服を手に入れることができるかもしれません。
既成の型紙や、店舗に展示されているサンプル服があるため、出来上がりのイメージを具体的に掴みやすく、オーダーメイド初心者の方でも安心して、そして気軽に挑戦しやすい環境が整っています。
店員による丁寧なアドバイスを受けながら、自分に最適な一着を選んでいくプロセスは、それ自体が楽しい体験となるはずです。

しかしながら、デザインの選択肢に限りがあったり、前述のようにフルオーダーほど細かな体型補正ができなかったりする点は、妥協せざるを得ない、あるいは満足度が限定される可能性のあるデメリットとして挙げられます。

どちらのオーダー方法が最適か

こだわりを最優先するならフルオーダー

もしあなたが、ご自身の体型に完璧にフィットする、まさに「あなたのためだけ」の一着を求めているのであれば、デザインや素材の細部に至るまで、一切の妥協なく徹底的にこだわり抜きたいと考えているのであれば、そして、それに伴う時間や予算を惜しまず、理想を極限まで追求したいという強い意志があるのであれば、フルオーダーが最も適した選択肢となるでしょう。
例えば、既成のスーツではどうしても解消されない肩や腰周りのフィット感に悩んでいる方、あるいは、特定の生地、特定のデザインでどうしても作りたい服がある方には、フルオーダーが唯一の解決策となり得ます。

初めてならセミオーダーがおすすめ

オーダーメイドの世界に足を踏み入れたいけれど、具体的に何から始めれば良いのか分からない、といったオーダーメイド初心者の方や、フルオーダーほどの予算や時間はかけられないけれど、既成服では満足できない、自分に合った快適な着心地と、ある程度の個性を取り入れたい、そして比較的短期間で仕上がるものが欲しい、といったニーズをお持ちの方には、セミオーダーが非常におすすめです。

まとめ

フルオーダーとセミオーダー、どちらのオーダー方法があなたにとって最適か、その判断は、あなたが服に求めるフィット感のレベル(例:完璧なシルエットか、快適な着心地か)、デザインに対するこだわり具合(例:細部まで徹底的に追求したいか、ある程度で満足できるか)、そしてオーダーにかけられる時間と予算という、いくつかの重要な要素を総合的に考慮することによって決まります。
フルオーダーは、顧客のあらゆる要望を採り入れ、型紙の作成からすべてをゼロから仕立て上げることで、文字通り理想を形にできる究極の選択肢と言えます。
それは、服作りにおける最高の体験と結果をもたらし、一生ものの特別な一着を生み出す可能性を秘めています。
対してセミオーダーは、既存の洗練された型紙をベースに、サイズやディテールを調整することで、手軽にオーダーメイドのメリットを享受でき、コストパフォーマンスにも優れる、賢い選択肢です。
まずは、ご自身の「作りたい服」に対する要望を具体的に整理し、それぞれのオーダー方法が提供する価値を理解した上で、あなたにとって最も納得のいく、最適なオーダー方法を見つけ出し、特別な一着を手に入れてください。

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